雑想世界　第１世界線

セントヘレナ島はフェルナンデスブラジル帝国?の領有する南大西洋の離島である。
南大西洋の中央部に位置し、アフリカ南西部海岸から西方1840km、ブラジル東岸より2,880km離れており、帝国領としては最東端となる。
スエズ運河完成まではインド洋に向かう航路上の要衝であり、給水地として用いられた。

1502年、ポルトガルの船団により発見されたこの島は、当初完全な無人島であった。
ポルトガルはこの島に備蓄基地を作り、ヤギを放牧してはいたが、植民地化はしなかった。
1511年、インドのゴアで反乱に加担したフェルナン・ロペスをこの島に流刑にしたことで、ポルトガルは拠点としてではなく、流刑地としてこの島利用することになる。
そして、英葡永久同盟に基づきイギリスもこの島を利用し始める。
時は流れ1815年。
大陸を席巻したナポレオンが英葡西に破れ、この島に流刑された事で戦略的に重要度が増した。
ナポレオン奪回に対する備えは島の発展に繋がり、人口も増えている。
20世紀に入ると、島の孤立性より過疎化が始まる。
そして島は歴史の中に埋もれ始めるが、セントヘレナ空港の開港と共に、重要な中継基地としての地位を取り戻す。
そして現在。ブラジル帝国海洋技術総合司令部により海底ケーブルの中継基地が開設されると、島の孤立性は幾ばく緩和された。

大西洋中央海嶺の一部となり、標高820mのディアナ山を島の中央に頂く。
島の周囲には砂浜が存在せず、断崖が多いが島の表面は比較的なだらか。

セントヘレナ総督府が統括する。
総督は皇帝の代官として行政を司り、男爵位を授かっている。
またフェルナンデス王朝軍警察とフェルナンデス王朝軍消防の分署がジェームズタウンに有り、フェルナンデス王朝航空救難隊がセントヘレナ空港に、ブラジル帝国海軍の沿岸警備隊がジェームズタウン港に常駐する。

ナポレオン1世の幽閉地として有名であり、ナポレオン関連の史跡も多いため、それらを売りとした観光業は島の重要産業となっている。

基本的に農地に適した場所が少ないが、その狭い土地にてコーヒー豆が栽培されており、セントヘレナ・アイランドという希少銘柄で売買されている。

マグロ漁業の拠点となっている。
また、水産加工品の工場もあり、取れたりマグロは缶詰にされて出荷されている。

小規模ながら牧畜が行われており、食用カピバラ牧場が試験運用されている。
また16世紀に放牧されたヤギの牧畜も行われている。

トリスタンダクーニャ島?との間にフェリーが月一回。
セントヘレナ空港からはガレオン国際空港へ週2便の定期便と、ブラジル帝国空軍の協力による臨時便が運行している。
島内はジェームズタウンとセントヘレナ空港を結ぶバス路線と、ジェームズタウン内でのタクシーが運行している。