バルクスハイヘン級戦艦
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katorasu_514435246 2022年08月10日(水) 01:47:04履歴
| バルクスハイヘン級戦艦 | |
|---|---|
 | |
| 艦級概観 | |
| 艦種 | 戦艦:bataille navale |
| 艦名 | バルクスハイヘン級一番艦バルクスハイヘン(Classe Barksheimen) |
| 運用者 | ケーティランス王国海軍 |
| 級名 | ''バルクスハイヘン級戦艦' |
| 建造期間 | 1935年〜1965年 |
| 就役期間 | 1940年〜1998年 |
| 除籍 | 1998年11月2日 |
| 建造所 | ケーティランス王国海軍西部第三工廠 |
| 性能 | |
| 基準排水量 | 35.560(トン/t) |
| 常備排水量 | 43.293(トン/t) |
| 満載排水量 | 47.548(トン/t) |
| 全長 | 249.8(m) |
| 全幅 | 35(m) |
| 吃水 | 9.6〜10.7(m) |
| 機関 | ''インドル・スラ式重油専焼水管缶(Tube d'eau bouillie à l'huile lourde de type Indol Sula)×6 パーソンズ式ギヤード・タービン(Turbine à engrenages Parsons)×4'' |
| 出力 | 150000(hp) |
| 速力 | 30(ノット) |
| 乗員 | 最大2134(名) |
| 兵装 | ''45口径38センチ四連装砲×二基 '52口径15.2センチ三連装砲×三基 45口径10センチ連装高角砲×六基 60口径37ミリ連装機関砲×四基 13.2ミリ連装機銃×十六基" |
| "舷側装甲" | "330�弌�152��" |
| "機関部装甲" | "150��+40��" |
| "主砲火薬庫部装甲" | "170��+40��" |
| "副砲火薬庫部装甲" | "150��+50��" |
| "主砲塔装甲" | "前部装甲:430�� 側部装甲:300�� 後部装甲:250�� 上部装甲:195��" |
| "主砲バーベット部装甲" | "405��" |
| "副砲塔装甲" | "前部装甲:110�� 上部装甲:70��" |
| "副砲バーベット部装甲" | "100��" |
| "司令塔部装甲" | "350��" |
| 搭載機 | ロワール・ニューポール水上機×3基 |
| バルクスハイヘンII型戦艦 | |
|---|---|
 | |
| 艦級概観 | |
| 艦種 | ''次世代戦艦:cuirassé de la prochaine génération" |
| 艦名 | バルクスハイヘン級バルクスハイヘンII型:Barksheimen classe Barksheimen type II |
| 運用者 | ケーティランス王国海軍 |
| 級名 | ''バルクスハイヘン級戦艦' |
| 建造期間 | 2010年3月6日〜2019年12月3日 |
| 就役期間 | 2021年2月6日〜現在 |
| 除籍 | 現役配備 |
| 建造所 | ケーティランス王国海軍西部第五工廠:Catirance Royal Navy Western Cinquième Arsenal |
| 性能 | |
| 基準排水量 | 65.560(トン/t) |
| 常備排水量 | 73.293(トン/t) |
| 満載排水量 | 87.548(トン/t) |
| 全長 | 349.8(m) |
| 全幅 | 35(m) |
| 吃水 | 9.6〜10.7(m) |
| 機関 | X-VALタイプ原子力タービンVII型 |
| 出力 | 480000(hp) |
| 速力 | 30(ノット) |
| 乗員 | 通常1500名､最大3000(名) |
| 兵装 | ''45口径38センチ四連装砲改×二基 '52口径15.2センチ三連装改×三基 カンダリア対空至近距離迎撃兵器CIWS XL-VII×四基 21連装近接防空ミサイルPIX-7改×四基 ゲーリアンド25ミリメートル艦載機関砲×十六基 シーアングラーMk2八連装対潜ミサイル×二基 長距離対艦ミサイル「シーグァーMk2」四連装発射機×四基 SYLVER改(垂直ミサイル発射システム)搭載アスター改艦対空ミサイル×130セル 多用途型SYLVER改:個艦防空ミサイル(SAM)、艦対空ミサイルD-Mat、GpD-Mkll型巡航ミサイル､MT-005-MkV型巡航ミサイル×150セル'' |
| "電子戦兵装" | KAN-U-pattern艦載統合電子戦システム×四基 MI-KU:Mk.VII(艦載用デコイ展開システム)×四基 |
| "対潜ソナー" | "KT-SQQ-MkV対潜水艦戦闘システム" |
| "探知機類" | キャッチャーMkV(デコイシステム) "KTF/PPHV-MkV(艦航海用多目的レーダー)×一基 KTF/SPY-Mkl(対ミサイル防空レーダー)×四面 KTF/SPY-Mklll(対空及び対ミサイル多用途レーダー)×四面 " |
| "C4Iシステム" | Peace-MkV情報処理システム 汎全地域型作戦統合指揮システム |
| "舷側装甲" | "機密事項" |
| "機関部装甲" | "機密事項" |
| "主砲火薬庫部装甲" | "機密事項" |
| "副砲火薬庫部装甲" | "機密事項" |
| "主砲塔装甲" | "機密事項" |
| "主砲バーベット部装甲" | "機密事項" |
| "副砲塔装甲" | ''機密事項" |
| "副砲バーベット部装甲" | "機密事項" |
| "司令塔部装甲" | "機密事項" |
| 艦載機 | 艦載ヘリコプター三機 |
| "無人艦載機" | "艦載型UAV類×六機" |
- バルクスハイヘン級(第一世代)
- バルクスハイヘン級(第一世代)の概要
- バルクスハイヘン級の外見及び外部構造(Apparence et structure externe de la classe Barksheimen)
- MACK構造(マック構造)
- 主砲「1935年型45口径38センチ砲」(Pistolet principal "Pistolet calibre 38 cm modèle 1935 45")
- 副砲「1935年型55口径15.2センチ砲」(Pistolet secondaire "Pistolet 1935 modèle 55 calibre 15,2 cm")
- 高角砲「1930年型50口径10センチ高角砲」(Pistolet à angle élevé "Pistolet à angle élevé 1930 modèle 50 calibre 10 cm")
- 艦載機「ロワール・ニューポール水上機」(Avion embarqué "Hydravion Loire Nieuport")
- バルクスハイヘン級戦艦(第一世代)の機関(Moteur du cuirassé de classe Barksheimen)
- バルクスハイヘン級(第一世代)の防御構造及び装甲(Structure défensive et armure de classe Barksheimen)
- バルクスハイヘン級戦艦(第一世代)の艦歴(Histoire des cuirassés de classe Barksheimen)
- 戦艦バルクスハイヘンの同型艦
- バルクスハイヘン級戦艦ll型(Cuirassé de classe Barksheimen type II)
- バルクスハイヘン級ll型の概要
- バルクスハイヘンII型が建造された経緯(Comment le cuirassé de type II de la classe Barksheimen a été construit)
- バルクスハイヘン級II型の設計(Conception de classe II de Barksheimen)
- バルクスハイヘンIIの艦載機と航空機運用能力に関して(Sur les aéronefs embarqués et les capacités opérationnelles des aéronefs de Barksheimen II)
- 戦闘バルクスハイヘンに続くバルクスハイヘンII型とチェファン共和国に関して。
- バルクスハイヘンとバルクスハイヘンII型の軍艦旗
バルクスハイヘン級(第一世代) 
バルクスハイヘン級(第一世代)の概要
バルクスハイヘン級戦艦(ケーティランス語:Cuirassé de classe Barksheimen ドイツ語:Schlachtschiff der Barksheimen-Klasse 英語:Barksheimen-class battleship)はワシントン海軍軍縮条約(Traité naval de Washington)における代艦建造規定に基づいてケーティランス王国海軍(Royal Catirance Marine)が建造した戦艦である。バルクスハイヘン級戦艦の前級の戦艦であるアルマーグス級戦艦(Cuirassé de classe Almagus)を建造し当時における「近代戦艦」(cuirassé moderne)と呼ばれるものを手にいれたケーティランス王国であったが当時のケーティランス王国における仮想敵国であるイタリアが旧式の弩級戦艦(cuirassé dreadnought)四隻の近代化改装と15インチ砲を搭載した高速戦艦(cuirassé rapide)である「ヴィットリオ・ヴェネト級(Corazzata ad alta velocità classe Vittorio Veneto)」の建造を開始し、更にナチスドイツは26500トン級戦艦(cuirassé de classe 26500t)､後のシャルン・ホルスト級(Cuirassé de classe Scharn Horst)に続いて超弩級戦艦であるビスマルク級(Bismarck class battleship)の建造に乗り出した為、ケーティランス王国海軍は二隻の建造ならびに条約明けに従い改良型である二隻の建造に踏み切った。バルクスハイヘン級の形状として全級のアルマーグス級と同様､四連装式の主砲塔を艦の前部に集中的に設置し更に四連装砲塔を間隔を明け前後に設置し各砲塔の間に補助機械室を設置することにより主砲塔が被弾及び損害した際の被害拡大を防ぐ設計をアルマーグス級と同様採用した。しかしながらアルマーグス級のこの機構には不具合も多数あった為､副砲の両用砲を廃止し､対軽艦艇用砲と高角砲を分けて配置する改良であったり水上機格納庫が副砲の射界を狭めていた為､射界確保の為に副砲の設置場所変更等の改良が施された。また第二次世界大戦末期､戦後より世界各国の艦艇において採用されたマストと煙突の機能を合体させ機能向上を図った甲板建造物であるMACKがバルクスハイヘン級戦艦には各国に先駆けて採用されている。また改良型においては主砲口径が1931年型の33センチ砲から1935年型の38センチ砲へと改良されている。またバルクスハイヘン級の艦後部には後に建造されるヒリアーガス級軽巡洋艦?(Croiseur léger de classe Hilliergus)にも採用された1930年型の15.2センチ砲を三連装砲塔へ収め､後部甲板上に三角上に配置されている。
バルクスハイヘン級の外見及び外部構造(Apparence et structure externe de la classe Barksheimen)
バルクスハイヘン級はケーティランス王国海軍における「新戦艦」(nouveau cuirassé)より採用されている中央楼型船体がバルクスハイヘン級には採用されている。艦首は強く傾けられた構造をしているクリッパーバウ式(arc de préhension)と呼ばれるものであり艦首甲板の傾斜は強いものとなっている。船体形状は全長である247.8メートルに対して全幅が33メートルと前級であるアルマーグス級と比較して縦横比率が7:3と強くなっている。艦首より新設計の1935年式38センチ砲(Pistolet de 38 cm modèle 1935)を収め一番砲塔､二番砲塔より間隔をあけ一基づつ計二基､更に装甲司令塔に組み込んだ航海艦橋を基部とする以前の艦艇より近代的な塔型艦橋(pont de la tour)を設置しその艦橋の頂上部には戦艦に搭載しているものでは世界的に珍しい主砲用の13.5m測距儀と副砲用である8m測距儀が二段重ねて搭載されていた。これらの測距儀は独立して別方向に旋回を行うことが可能である。更に測距儀を囲むように台形の見張り台が設置されており､これらには二対の信号マストが設置されている。艦橋基部には艦載ボートを吊り上げるための二本のボートダビッド(bateau david)が搭載されており艦載ボートが搭載可能となっている。尚艦載ボートは艦橋とMACKの間のスペースに搭載される。バルクスハイヘン級の設計段階では副砲塔二基を左右甲板上に設置する予定ではあったが戦闘における「航空機」という武器の進化により副砲塔二基の代わりに左右甲板上に対空兵装として当時の新設計の1930年型10センチ高角砲を連装砲架(monture jumelle)により右三基､左三基の両舷計六基を最終的に配置することとなった。この時代の艦船において特徴的であるMACK構造である。バルクスハイヘン級戦艦は世界に先駆けてMACK構造を搭載した艦船であり､マストと煙突を合体させたこの構造において見張り台上部に後部測距施設を設置する設計となり、その後部に1930年型15.2センチ砲を三連装砲塔に収め三基を水上機格納庫へ挟む構造となっている。副砲塔三基を後部甲板に設置したことにより船体中央部に配置された高角砲は広い視野を確保することが出来た。更に水上格納庫より後部のワンステップ下がった甲板部に折り畳み式クレーン一基に加えてカタパルト二基が艦尾部に設置された。
尚1943年ニューヨークのブルックリン海軍工廠(Brooklyn Navy Yard)においてバルクスハイヘン級が完工した際艦橋頂上部に設置された測距儀一基､水上機格納庫､折り畳み式クレーン､水上機用カタパルトを全て撤去し格納庫跡地には四角形の機銃座､カタパルト跡には円形の機関砲座が設置されるなどの改良が加えられている。
MACK構造(マック構造)
MACK構造とはマスト(mast)と煙突(stick)を組み合わせた艦船における甲板上構造物であり日本語で「マック構造」と呼ばれるものである。バルクスハイヘン級戦艦はこのMACK構造を世界に先駆けて設計､搭載した艦艇である。
元々MACKの「MA」の部分である「MAST」マストは19世紀の軍艦における帆走用マスト(mât de voile)として発展していったものである。しかしながらディーゼル機関､蒸気機関の出現など艦船の動力源が発達し本来のマストと呼ばれるものは衰退していき､近代の艦艇におけるマストは一本と少なくなった。更にマストの用途も変わって行き艦艇における見張り台や探照灯の基部であったり、軍艦旗や戦闘旗等の掲揚や国際信号旗(drapeaux de signalisation internationaux)を掲揚し他船と連絡を取り合うものとなった。しかしながら艦船に搭載する無線機の発達によりマストはアンテナ線の確保であったり他船等と交信を行うための重要な構造物となった。本数は再び二本、或いはそれ以上となったが前部マストは艦船における艦橋の大型化や塔型艦橋の発達により次第に設置されなくなった。更に甲板構造物の複雑化に従い後部マストも衰退していったとされている。更に本項目で述べているバルクスハイヘン級では後部マストが廃止されている。バルクスハイヘン級では艦艇には構造上必須である煙突に廃止した後部マストの機能を全て組み合わせたものが甲板構造物として搭載された。ケーティランス王国海軍の当時の艦艇の特徴とも言える断面が四角形の煙突を45度〜48度後方へ曲げた構造にさせ､後方に排煙される構造を作り上げた。更に煙突の上部にはかつて後部マストが基部としての役割を担っていた無線技術が発達し始めた時代には必須であった通信用アンテナ(antenne de communication)､砲弾の目標及び着弾地点の測距に欠かせないレンジファインダー(télémètre)､射撃管制装置(système de conduite de tir)が設けられた。
主砲「1935年型45口径38センチ砲」(Pistolet principal "Pistolet calibre 38 cm modèle 1935 45")
バルクスハイヘン級に搭載されている主砲は45口径の「1935年型38センチ砲」(Pistolet calibre 38 cm modèle 1935 45)と呼ばれるものであり当時最新鋭のものであった。性能は重量約880キログラムの砲弾を初速785m/秒で撃ち出すことが可能となっており主砲の最大仰角である35度の状態で41.700メートルまで砲弾を届かせる事が可能となっている。これはバルクスハイヘン級の前級であるアルマーグス級戦艦と同様に四連装砲塔に収められる設計となった。砲塔の旋回､射出する砲弾の揚弾及び装填は主に電力で行われたものの多くの補助人員を要する事が最大のデメリットとなった。四連装砲塔仕様で搭載された35年型38センチ砲はアルマーグス級同様360度どの角度からも装填が可能であり､発車速度は毎分2.2分となっている。尚バルクスハイヘン級に搭載された35年型38センチ砲は射程20000メートルであれば約390ミリメートル台の舷側装甲を貫通する事が可能であった。
副砲「1935年型55口径15.2センチ砲」(Pistolet secondaire "Pistolet 1935 modèle 55 calibre 15,2 cm")
バルクスハイヘン級戦艦に搭載されている副砲はケーティランス王国における艦艇で当時多用されていた1935年型の55口径である15.2センチ砲(Pistolet calibre 15,2 cm modèle 1935 55)が採用された。1935年型55口径15.2センチ砲の性能は当時の副砲レベルの砲類でも非常に高性能なものであり約54キログラムから約58キログラムの砲弾を15.2センチ砲(Pistolet calibre 15,2 cm modèle 1935 55)の最大仰角である45度の状態で約26.960メートルまで着弾させることが可能である。バルクスハイヘン級戦艦にはこの1935年型55口径15.2センチ砲を三連装砲塔に収め､仰角75度､俯角8.5度､装填角度は5度から15度の性能となっている。旋回性能は中央部副砲と舷側部副砲が異なる性能となっており中央部副砲が左右175度の旋回性能､舷側部副砲が左右150度の旋回性能となっており、発射速度は毎分5発から8発と副砲ながら高性能なものとなっている。しかしながら1935年型55口径15.2センチ砲も性能が万能に等しいという訳でもなく欠点もあり、主砲である1935年式38センチ砲と同様弾薬の揚弾､装填の際に使われる動力として電力が使用され補助人員を多数必要とした。
高角砲「1930年型50口径10センチ高角砲」(Pistolet à angle élevé "Pistolet à angle élevé 1930 modèle 50 calibre 10 cm")
バルクスハイヘン級に搭載された高角砲は新設計である1930年型50口径10センチ砲(Pistolet à angle de 10 cm calibre 50 modèle 1930)が搭載された。1930年型50口径10センチ砲は連装砲架により左右両舷に三基づつ合計六基が配置された。13.5キログラム級の砲弾を仰角45度で約15000メートル､14.2キログラム級の対空榴弾を1930年型50口径10センチ高角砲の最大仰角である80度にすることにより高度10000メートル以上まで対空榴弾を放つことが出来る当時の高角砲の中でも汎用性が高く高性能な高角砲であった。旋回及び俯仰は人力と電動が併用され高角砲の旋回や調節に必要な人員が過去の高角砲に比較して減っている。射界､旋回角度に関しては広く確保されており旋回は左右80度、俯仰は仰角80度まで調節することが可能となっている。1930年型50口径10センチ高角砲(Pistolet à angle de 10 cm calibre 50 modèle 1930)は両舷合計六基が配置されているがそれらをカバーする為複数の機銃が配置されている。当初はケーティランス王国の兵器メーカーであるオチキスが開発した1925年型のオチキス50口径37ミリ機関砲(Canon Hotchkiss 50 calibre 37 mm)が連装砲架に搭載され合計四基地八門、それに加えて1929年型の50口径13.2ミリ機銃(1929 modèle 50 mitrailleuse de calibre 13,2 mm)を連装砲架により､16基合計32丁が配置された。1943年になると改装が加えられ以前のオチキス社の機銃に変わってスウェーデンのボフォース社が開発したボフォース40�仟亢�機関砲が四連装砲架により16基､合計64門が配置され更に一年後には64門のボフォース40�仟亢�機関砲(Canon anti-aérien Bofors de 40 mm)に加えてスイスのエリコン社が開発したエリコンFF70口径2ミリ機関砲(Canon Oerlikon FF70 calibre 2mm)が単装機銃として41丁が追加で配置された。
艦載機「ロワール・ニューポール水上機」(Avion embarqué "Hydravion Loire Nieuport")
バルクスハイヘン級戦艦にはカタパルトと折り畳み式クレーンと格納庫が搭載されているため複数の水上機が搭載可能となっている。このスペースを使用し搭載されているのが「ロワール・ニューポール水上機:Hydravion Loire Nieuport」である。正式名称はロワール130水上偵察機(Hydravion de reconnaissance Loire 130)である。ケーティランス王国のロワール社が開発した機体であり単発肩持翼単葉(monomoteurà voilure d'épaulemonoplan)が採用された艦載飛行艇(hydravion embarqué)である。ロワール130は1933年ケーティランス王国海軍が「三座でありカタパルト射出が可能な水上偵察機」が開発要求をし､ロワール社がこの王国海軍の要求に答えてバルクスハイヘン級戦艦に三機搭載されているロワ−ル130が開発された。1934年11月にロワール130は初飛行を遂げたものの王国海軍の要求の手直しにより時間が遅れロワール130の量産及び生産は初飛行を遂げた二年後である1936年の8月より開始された。ロワール130には二つのタイプがありMタイプとCタイプがありバルクスハイヘン級戦艦に搭載されているのはMタイプと呼ばれる艦載機型である。尚、Cタイプと呼ばれるものは植民地向けの機体でありMタイプ､Cタイプ2タイプともサン・ナゼール工場により生産された。サン・ナゼール工場にてロワール130は合計125機が生産されバルクスハイヘン級戦艦を含める戦艦､巡洋艦､水上機母艦等の艦艇に加えてケーティランス王国本国や植民地基地航空隊(Force aérienne coloniale)等にも配備され運用されたと記録されている。尚この水上機の性能の評価は高いものであり第二次世界大戦中のウィジー政権下でも生産された。ロワール130は三座という設計であることから､全長11.30メートル、全幅16.00メートル､全高が3.85メートルと艦載水上偵察機の中では非常に大型の機体であったものの主翼に折り畳み式の構造が採用されていたため狭い艦内での格納には問題はなかったが主翼の折り畳み式構造も含めて機体全体の機構が複雑なものとなっており前線に配備されていた部隊では整備性などにおいての評価が低く､高い性能の分整備性に難がありデメリットもあった。しかしながらその機構は複雑ではあったものの頑丈な設計となっており外洋であったり南方の高温多湿な植民地地域での運用にも耐えうる機体であったとされており、整備性を除いた面では全て高い評価を得ていた機体であった。武装は戦間期の1922年にケーティランス王国のダルヌ社によって開発された航空機関銃であるダルヌ7.5ミリ機銃に75キロ級の爆雷或いは爆弾が搭載されていた。発動機はイズパノ・スイザ製の12Xirs水冷V型12気筒エンジン(Moteur V12 refroidi par eau Izupano Suiza Xirs)が搭載されていた。
名称:ロワール130水上偵察機(ロワール・ニューポール水上機:Hydravion Loire Nieuport)
全長:11.30メートル
全高:3.85メートル
全幅:16.00メートル
主翼面積:40.10平方メートル
自重:2.050キログラム
最高速度:225キロメートル/h
乗員:三名
発動機:イズパノ・スイザ製Xirs水冷V型12気筒エンジン
発動機馬力:720hp
航続距離:1.100キロメートル
航続時間:14.3時間
実用上昇限度:6000メートル
主武装:ダルネ7.5�亶匐�機搭載用機銃
副武装:75キログラム級爆雷及び爆弾
バルクスハイヘン級戦艦(第一世代)の機関(Moteur du cuirassé de classe Barksheimen)
バルクスハイヘン級の機関にはインドル・スラ式重油専焼水管缶(Tube d'eau bouillie à l'huile lourde de type Indol Sula)が六基とパーソンズ式ギヤード・タービン(Turbine à engrenages Parsons)が四基配置されている。構造はこれらの重油専焼水管缶とギヤード・タービンを四基四軸の形で組み合わせたものとなっており､この構造によりバルクスハイヘン級戦艦の最大出力は150000hpとなっている。計画時速力は30ノットで､航続性能として10ノットで10000海里或いはそれ以上､20ノットで7750海里の航続がバルクスハイヘン級戦艦は可能とされていた。パーソンズ式ギヤード・タービン四基とインドル・スラ式重油専焼水管缶六基の機関の配置としてケーティランス王国の「近代艦艇」(navire de guerre moderne)における伝統的な形式であるシフト配置(disposition des équipes)でこれらの機関が配置されたとされている。
バルクスハイヘン級(第一世代)の防御構造及び装甲(Structure défensive et armure de classe Barksheimen)
バルクスハイヘン級は計画及び設計段階での対抗艦種であるドイツ海軍が1935年のベルサイユ条約における軍事関連条項の破棄後建造を行い翌年の1936年に進水した「巡洋戦艦」であるシャルンホルスト級戦艦(Cuirassé de classe Scharnhorst)に続いて建造を開始した超弩級戦艦(super cuirassé dreadnought)であるビスマルク級戦艦(Cuirassé de classe Bismarck)やイタリア王立海軍(marine royale italienne)がワシントン海軍軍縮条約(Traité naval de Washington)の代艦建造規定に基づいて建造を行った戦艦であるヴィットリオ・ヴェネト級戦艦(Cuirassé de classe Vittorio Veneto)へ対する対抗を意識してバルクスハイヘン級戦艦は設計されたとされている。バルクスハイヘン級戦艦には四連装砲が搭載されており､重量が浮き余裕が出た為、四連装砲で浮いた重量分を防御力強化の為の装甲へと回される事となった。船体内側に15度傾け舷側装甲として330ミリメートル装甲が搭載された。330ミリメートル装甲が舷側装甲として搭載された結果艦の防御範囲として水線上部より3.3メートルから水線下部2メートルまで広げられた。艦部の水平防御に関しても主甲板装甲であったり副砲火薬庫上部の装甲に150ミリメートルと非常に強力な装甲が搭載された上､主砲火薬庫上部には170ミリメートル装甲が搭載された。これに加えて断片防御として機関区画上部の装甲として40ミリメートル断片防御装甲が搭載された。更に艦船の防御として装甲のみではなくバルクスハイヘン級戦艦は水線下区画に液層､空層が設けられた上でこれに加えて魚雷或いは機雷等に接触し､爆発を引き起こした際艦部を防御するために弾力性充填材である「エボナイト・ムース」(mousse d'ébonite)と呼ばれるものが水圧、衝撃波等を防ぎ、艦全体の被害を抑える為に搭載されていたとされている。
バルクスハイヘン級戦艦(第一世代)の艦歴(Histoire des cuirassés de classe Barksheimen)
起工
バルクスハイヘン級戦艦は1935年10月17日にケーティランス王国西部に位置するブレスト海軍工廠にて起工し､1939年1月15日に進水した。公試等は1940年1月に実施された。やがてドイツ軍によるケーティランス王国侵攻が始まると艤装途中であったバルクスハイヘン級戦艦は他の艦船と共にケーティランスの脱出が命令される。この命令によりバルクスハイヘン級戦艦は当時艦長を務めていたマルツィン艦長の指揮の元ケーティランス王国ブレスト海軍工廠からアフリカ大陸の西端に位置する西アフリカのダカールへ出発した。ケーティランス西部のブレスト海軍工廠より出発したバルクスハイヘン級戦艦はカサブランカ沖までケーティランス王国海軍の駆逐艦であるアギアスド級ターリッドと同じく駆逐艦アギアスド級であるゲーバスビリアの二隻に護衛され､そこからは駆逐艦アギアスド級バンカッタによって護衛され、6月23日に無事バルクスハイヘン級はダカールに到着した。6月25日にバルクスハイヘン級戦艦はカサブランカへ向け出港をするが三日後である6月28日ダカールへ引き返した。
アフリカ地域における戦闘
本国においてナチスドイツの傀儡政権であるウィジー政権がケーティランス王国海軍艦隊が枢軸国側へ編入され戦力となる事を恐れた連合国陣営の国家であるブリタニア=ローマ王国?海軍は1940年7月3日にアフリカ北部に位置するアルジェリア地域の都市であるメルス・エル・ケビール(Mers El Kébir)に停泊するケーティランス王国海軍の艦隊に対して攻撃を行った。これを「メルセルケビール海戦」(Bataille de Mersel Kebir)と呼ぶ。
メルセルケビール海戦 | |
|---|---|
| 時:1940年7月3日 | |
| 場所:ケーティランス王国領アルジェリア 王国海軍メルセルケビール軍港 | |
| 結果:ブリタニア=ローマ王国海軍の勝利､ブリタニア=ローマ王国とウィジー政権下ケーティランス国の国交断絶 | |
| 交戦勢力 | |
| ブリタニア=ローマ王国? | ~ケーティランス国(ケーティランス王国) |
| 指揮官 | |
| ジェイムズ・サマヴィル中将 | マルセル・ブルーノ・ジャンスール大将 ジャック・フェリックス・エマニュエル・ブザン少将 |
| 兵力 | |
| 巡洋戦艦一隻 戦艦二隻 航空母艦一隻 軽巡洋艦二隻 駆逐艦十一隻 | 高速戦艦二隻 戦艦二隻 大型駆逐艦六隻 水上機母艦一隻 |
| 損害 | |
| 航空機五機 | 戦艦一隻撃沈 戦艦一隻中破及び座礁 高速戦艦一隻中破及び座礁 大型駆逐艦一隻大破 戦死者1297名 |
7月7日ブリタニア=ローマ王国(Royaume de Britannia et Rome)はウィジー政権下のケーティランス国(Pays de Katirance)に対して最後通牒を送ったもののケーティランス国はこれに応じずブリタニア=ローマ王国海軍はバルクスハイヘン級が停泊しているダカールの軍港に対して攻撃を決行した。最後通牒が送られブリタニア=ローマ王国海軍が攻撃を決断した翌日である7月8日､ブリタニア=ローマ王国海軍の航空母艦である「バーミーズ」の艦載機部隊のフェアリー・ソードフィッシュによる雷撃を受け､六発発射された魚雷のうち一発がバルクスハイヘン級に着弾し右舷スクリュー部に損害を負った。魚雷による攻撃で艦尾部にダメージを負い浸水したバルクスハイヘン級は着底してしまったものの､数日後に排水作業が行われバルクスハイヘは再び浮揚し､その日のうちにダメージを受けた箇所の整備が行われた。この艦尾部のダメージの原因として外洋での艦艇に対する魚雷のダメージは基本的に艦船と魚雷の接触箇所のみとなるが港湾部などの浅い海底部のエリアであると衝撃波の乱反射､艦底部の広範囲のダメージが与えられるという事である。バルクスハイヘン級戦艦は港湾という浅い海底部で魚雷攻撃を受け､複数の箇所にダメージが与えられたものの短期間の整備で修復ができたのは不幸中の幸いとも言えるだろう。
ダカール沖海戦 | |
|---|---|
| 時:1940年9月23日〜1940年9月25日 | |
| 場所:西アフリカ地域､ダカール | |
| 結果:ケーティランス国(ウィジー政権)の勝利 | |
| 交戦勢力 | |
| ブリタニア=ローマ王国? オーストラリア ケーティランス王国 | ケーティランス国(ウィジー政権) |
| 指揮官 | |
| ジョン・カニンガム中将 シャルル・ド・ゴールケーティランス王国臨時海軍司令長官 | ピエール・ボアソン中将 マルセル・ランドリューダカール駐留海軍司令官 エミール・マリー・ラクロワウィジーケーティランス国小数艦隊司令官 |
| 兵力 | |
| 戦艦二隻 航空母艦一隻 重巡洋艦三隻 駆逐艦十隻 哨戒艦艇三隻 輸送船六隻 | 戦艦(未完)一隻 軽巡洋艦二隻 駆逐艦四隻 潜水艦三隻 |
| 損害 | |
| 戦艦一隻大破 重巡洋艦一隻中破 駆逐艦二隻大破 戦艦一隻小破 | 潜水艦二隻轟沈 駆逐艦一隻大破 戦艦一隻中破 |
メルセルケビール海戦が発生した同年である1940年の9月24日に西アフリカ地域ダカールで発生したダカール沖海戦においてバルクスハイヘン級戦艦は連合国艦隊とダカール沖にて交戦する事となる。バルクスハイヘン級は7月7日に発生したメルセルケビール海戦において魚雷攻撃を受け艦尾に損害を負ったもののバルクスハイヘン級戦艦が誇る主砲八門は依然として無傷でありその威容は健在であった。そしてダカール沖にてブリタニア=ローマ王国海軍の戦艦であるクイーン=エリザベス級三番艦「バラーム」と砲撃戦を交わす事となる。この砲撃戦によりクイーン=エリザベス級三番艦バラームはバルクスハイヘン級の放った主砲弾が喫水線部に着弾しダメージを受け中破となる。更にバラームはこれに加えてバルクスハイヘン級の副砲弾を二発受けた。一方､バルクスハイヘン級戦艦はクイーン=エリザベス級三番艦バラームの放った15.2センチ砲の砲弾二発が直撃した。更にバルクスハイヘン級の誤った炸薬量の使用により38センチ主砲弾が38センチ砲の薬室で爆発するという事故が発生し､二番主砲塔の38センチ砲四門中二門が使用不可となった。この状況下においてバルクスハイヘン級戦艦の護衛に当たっていた駆逐艦のアギアスド級が煙幕を張った為､この勢いに乗じて主力艦であるクイーンエリザベス級三番艦ベラームを損傷したブリタニア=ローマ王国海軍艦隊は一時後退を行った。
メルセルケビール海戦後､バルクスハイヘン級戦艦は敵主力艦の与えた損害と事故の修理作業が即座に行われ､整備作業は翌年の1941年4月24日に終了することとなる。この整備作業によりバルクスハイヘン級は搭載された三基のタービンで約14ノットで航行することが可能となった。更に戦闘後もダメージを受けた主砲は依然として運用可能であり､六門全てが使用可能であった､しかしながら砲弾不足のため主砲合計六門のうち三門のみしか使用することが出来なかった。尚、この西アフリカ地域で行われた戦いであるダカール海戦がバルクスハイヘン級にとって枢軸側であるウィジー政権下の軍として戦う最後の戦いとなる。
連合国側における戦闘
アフリカ地域に配備されていたケーティランス王国陸海軍は1942年の11月で連合軍側へ参加する事となる。ダカール沖海戦で損傷し､完全な整備とはいかないものの応急処置を終えたバルクスハイヘン級は完工工事及び改修工事の為にアメリカ合衆国のブルックリンに位置する合衆国ニューヨーク海軍工廠へ向かった。バルクスハイヘン級は1943年1月30日にダカールを出発しニューヨーク海軍工廠での完工工事と改修は1943年の10月15日に完了したとされている。バルクスハイヘン級の改修内容としてはケーティランス王国の海軍工廠にて装着されたオチキス37ミリメートル対空機関砲と13.2ミリメートル対空機銃からアメリカ式の対空兵装である四連装40ミリメートルボフォース対空機関砲を14基､計56丁に加えてエリコン20ミリメートル対空機銃48基が配置された。また、ニューヨーク海軍工廠ではバルクスハイヘン級の主砲弾を製造するために新たに特別な製造ラインが作られたという記録が残っている。すべての改修、整備などを終えたバルクスハイヘン級は10月14日に西アフリカ地域であるメルセルケビールへ向かい､続いてブリタニア=ローマ王国､スコットランドのオークニー諸島(îles orcades)に位置するスカパ・フローへ向かい、スカパ・フロー(Flux Scapa)へは11月20日に到着した。バルクスハイヘン級は1943年11月から1944年3月までブリタニア=ローマ王国海軍本国艦隊(Britannia-Roman Royal Navy Home Fleet)に所属し､1944年2月10日から1944年2月12日の二日間にかけて行われたノルウェー北部のドイツ船舶の攻撃を目的とした作戦であるポストホーン作戦(Opération Posthorn)へ参加した。2月後半には再びノルウェー北部のドイツ船舶攻撃のためポストホーン作戦と同様の作戦であるベイリーフ作戦(Opération Bayleaf)が計画されるものの駆逐艦との衝突事故のため一時は延期になったものの結局ベイリーフ作戦は中止に終わってしまった。1944年3月になるとバルクスハイヘン級戦艦はブリタニア=ローマ王国海軍本国艦隊(Britannia-Roman Royal Navy Home Fleet)からブリタニア=ローマ王国海軍東洋艦隊(Flotte orientale de la Royal Navy Britannia-Roman)へ配属されることとなる。バルクスハイヘン級はスエズ運河を経由しインド洋へ向かった。4月10日にはスリランカ北東部の港湾都市であるトリンコマリー(Trincomalee)へ到着する。
コックピット作戦 | |
|---|---|
| 時:1944年4月19日 | |
| 場所:オランダ領東インド地域､サバン島付近 | |
| 結果:連合国軍の勝利 | |
| 交戦勢力 | |
| ブリタニア=ローマ王国 アメリカ合衆国 オーストラリア ニュージーランド | 大日本帝国 |
| 指揮官 | |
| サー・ジェームズ・サマヴィル大将 サー・アーサー・パワー中将 | 不明 |
| 兵力 | |
| 航空母艦二隻 戦艦三隻 巡洋戦艦一隻 重巡洋艦一隻 軽巡洋艦五隻 駆逐艦十五隻 航空機八十三機 | 不明 |
トリンコマリーへ到着したバルクスハイヘン級は四月はスマトラ島北部沖の海軍施設及び石油施設の破壊とインド洋における反撃を目的としたコックピット作戦(Cockpit d'opération)､五月にはジャワ島スラバヤの日本軍施設に対する攻撃を目的としたトランサム作戦(Opération Tableau arrière)､六月にはアンダマン諸島及びポートブレアの日本軍施設に対する奇襲攻撃を目的としたペダル作戦(Pédale d'opération)､七月はインドネシア地域のサバン、ルホンガ､コタラジャの日本軍施設への艦砲射撃を目的としたクリムズン作戦(Opération Crimson)等とアジアにおける連合国の作戦にバルクスハイヘン級は次々と参加し戦果を上げていった。1944年9月､あらゆる作戦を戦い抜いたバルクスハイヘン級は整備のためにインド洋を離れ、カサブランカへ戻った。1944年10月10日バルクスハイヘン級はカサブランカへと到着し､整備､点検等を受けた後に再び1945年3月20日にトリンコマリーへ帰港し再びインド洋へと戻った。インド洋へ戻った後にバルクスハイヘン級は連合国軍の対日作戦であるサンフィッシュ作戦(Opération Sunfish)とビショップ作戦(Opération Bishop)へ参加した。サンフィッシュ作戦においては4月11日に再びサバンの砲撃を実施し、ビショップ作戦ではカーニコバル島とポートブレアの砲撃を行った。この二つの砲撃作戦に続いて､大日本帝国海軍の重巡洋艦「羽黒」の迎撃作戦であるデュークダム作戦にも参加したがバルクスハイヘン級は直接的に羽黒の撃沈に関与しなかった。尚デュークダム作戦の標的である羽黒は5月16日のペナン沖海戦で連合国駆逐艦部隊に撃沈された。デュークダム作戦後､バルクスハイヘン級は7月15日から8月10日にかけてアフリカのダーパンに停泊し、ダーパンの海軍基地にてドッグ入りし整備及び点検を受けた。その後、大日本帝国が無条件降伏をした後トリンコマリーへ帰港した。九月になるとブリタニア=ローマ王国海軍東洋艦隊の戦艦として再び戦地に赴くこととなる。九月前半､バルクスハイヘン級はイギリス軍のマレー半島における再占領作戦を支援を行った。マレー半島における再占領の任務従事中､バルクスハイヘン級は磁気機雷に接触したがその被害は軽微なものであり、支援任務に影響するものではなかった。
戦後のバルクスハイヘン級(第一世代)について
第二次世界大戦が終結した直後である1945年9月､争いは絶えることなく幾度となくバルクスハイヘン級は戦地へ赴く事となった。1945年9月後半、第一次インドシナ戦争における作戦で作戦支援任務に従事した。任務内容としてはケーティランス領インドシナへ向かう兵員輸送船、物資輸送船などの船舶護衛任務であった。船舶護衛任務に就いた後､前線での戦闘任務にも従事し､作戦において敵沿岸部目標への砲撃を行ったとされている。結果この第一次インドシナ戦争はベトミン(ベトナム民主共和国)の勝利に終わり､1945年12月29日､大戦を含むあらゆる戦いを乗り越え「里帰り」をするためにバルクスハイヘン級はケーティランスへ向けて出港し､翌年の1946年2月11日にケーティランス王国南東部のトゥローンの港へと到着した。
第二次世界大戦が終わり､インドシナ戦争が終戦した後、バルクスハイヘン級はブリタニア=ローマ王国への訪問が行われ､1947年4月及び7月には国王の植民地訪問の際にバルクスハイヘン級が使用された。1948年にはチェファン共和国との国交正常化にともない海軍の交流が行われ、その際バルクスハイヘン級がチェファン共和国の釜山へと訪問した。この海軍の交流は国交正常化以来の「伝統行事」となっており毎年行われている。バルクスハイヘン級はチェファン共和国とケーティランス王国の友好のしるしとなっている。現在も二代目のバルクスハイヘン級によってチェファン共和国への友好訪問は絶えずして行われている。1950年､二度の砲撃演習、定期試験航海の後前線任務からケーティランス王国本国の警備艦隊へバルクスハイヘン級は回される事となった。そして暫くはケーティランス王国周辺の警備などに出動していたが1953年9月8日､最後の航海を終え､建造された地でもあるケーティランス王国ブレスト海軍工廠にて引退を遂げた。バルクスハイヘン級は予備役へ回され､ブレスト海軍工廠ではバルクスハイヘン級専用のドッグが拡張されそのドッグへ係留される事となった。バルクスハイヘン級は国内でも名高い軍艦の一つであり、そのドッグへ観光局が毎月絶えなかった程の人気の高さを誇っていた。しかしながらバルクスハイヘン級は前線復帰を遂げる事となる。1980年代になると国際情勢の悪化､軍事の複雑化によりケーティランス王国は軍事の更なる強化を押し進める事となる。その中で海軍の艦隊強化を中心となって押し進めていたケーティランス王国国防海軍長官であるガーリアンド・ドーグハーツ(Coeurs de chien de Galliand)が進めていた､「ガンダー・アグディ・グラース構想」と呼ばれる海軍の基本的な艦隊戦力の強化、国際紛争に対する対応､警戒に必要である即応性の高い「海軍機動部隊」(force opérationnelle navale)の強化等この方針を達成するために予備役として残しているバルクスハイヘン級の再就航が1980年12月1日に海軍と中心となりガンダー・アグディ・グラース構想(Concept d'herbe de Gander Agdi)を押し進めたガーリアンド・ドーグハーツ海軍長官の強い努力によって達成された。再び就航したバルクスハイヘン級は大きな改修を受け、まず船体や艦橋等の基礎的な改修が行われ､主砲の装填システムの近代化､必要補助員の削減､CIWS等の搭載による対空兵装の近代化､ハープーン・ミサイルの搭載などによる艦載基礎武装の近代化､最新鋭の電子機器､射撃管制装置(système de conduite de tir)の搭載による基礎戦闘力(Puissance de combat de base)の強化等が施され、再びバルクスハイヘン級は前線任務へ降り立つ事となった。改修作業が完了し、正式な再就航は1981年12月10日となった。最初の五ヶ月は本国の主力艦隊の旗艦として配備され､五ヶ月の警戒任務などにおいての問題点等が第二近代化改修で戦闘力強化と同時に行われた。1982年7月1日､第二近代化改修が施されたバルクスハイヘン級はケーティランス王国唯一のアジア拠点である在チェファンケーティランス国防軍の基地であるケーティランス王国軍釜山海軍基地(Base navale de Busan du royaume de Katirance)へと派遣された。任務内容としては友好国であるチェファン共和国との緊密な連携を取り、アジア情勢を共に監視､警戒､安定を乱す「邪」となる存在の制圧､追放が任務となっていた。警戒任務の他にもアジアにおける情勢悪化に従う石油タンカー及び民間輸送船の護衛任務等にも従事したとされている。この任務は数十年に渡り続き､バルクスハイヘン級によりいくつもの国との更なる団結力の強化と外交における友好関係が深まったと言えるだろう。1993年､ケーティランス王国釜山海軍基地(Base navale de Busan du royaume de Katirance)での監視及び護衛任務を終え、ケーティランス王国ブレスト海軍工廠へ再び戻った。1998年､退役末期活動(Activités de fin de vie)としてバルクスハイヘン級は「平和記念祭典」(festival commémoratif de la paix)としてかつて作戦に幾度となく従事した場所である西アフリカ地域、東南アジア及び東アジア地域での記念航行ならびに友好関係が築かれた釜山海軍基地への「最終友好訪問」(Dernière visite amicale)が行われた。これがバルクスハイヘン級に与えられた最後の任務であり最後の航行となった。バルクスハイヘン級は平和記念祭典の記念航行を終えた後、建造された場所であるケーティランス王国ブレスト海軍工廠へと向かい、1998年11月2日､引退記念式典が行われた。このバルクスハイヘン級の記念祭典には二万を越える軍人と三万を越えるギャラリーが訪れた。バルクスハイヘン級の最後の艦長を務めたダーリアス・ジェン海軍大将が式典の際、五万を越えるギャラリーで述べた演説は以下の通りである。
「この艦はメルセルケビール､ダカール､スマトラ､ジャワ、インド洋…あらゆるる地域を駆け抜け「勇猛な戦士」の様に戦ってきた、いや勇猛な戦士なのだ。この艦は歴史が古く我々の前の前のその前の乗組員もこの船に乗り正々堂々と戦いに挑んできた。だがこの鋼鉄の戦士にも最後の日が来た、この艦は私の父も乗組員として乗り、私が搭乗するのは親子二代目である。この艦と共に歩んできた時間は図りしれず感謝を伝えたい､それと共に数千の精鋭からなる乗組員にも告げたい、ありがとう。君たちがいてこそこの船の強さと威厳が守られたのだ。今も昔も国と海軍の威厳を守り抜いたこの艦が眠りにつくことは非常に残念で悲しい事である。しかしこの船は君たちに乗組員の心も強く育てたはずだ。君たちが他の船の乗組員になったとしても､バルクスハイヘンの搭乗員だったという事はこの先何年たっても色褪せずに輝き続ける名誉となるだろう。そしてこの艦の事を忘れないで欲しい、そして自分がその偉大な艦の乗組員だったということも忘れないで欲しい。勇猛なバルクスハイヘンは君たちの心の中永遠に残り続けるだろう。」
1998年のバルクスハイヘン級退役後､当時のケーティランス王国国防海軍長官であるサマルヌティア・アストリア海軍長官(Samarnutia Astoria, secrétaire de la Marine)がこの艦のただならならぬ活躍からケーティランス王国のサスクドを拠点とする元乗組員、ケーティランス人､チェファン人によって作られた非営利団体である戦艦バルクスハイヘン保存団体に対して正式にバルクスハイヘン級を贈呈する契約書を交わし､1999年2月26日退役したバルクスハイヘン級は保存団体に贈呈された。3月10日､海軍が保存に向けて全面協力の意を示し、整備、清掃などの為にブレスト海軍工廠の1区画を二ヶ月間貸し出した。バルクスハイヘン級はブレスト海軍工廠の区画まで牽引され、二ヶ月の間バルクスハイヘン級にこびりついた海草であったりフジツボ、汚れなどが落とされ、甲板上､艦橋内の整備などが行われた。二ヶ月間に渡る整備や清掃を終えた後､スペース､施設などの整備や建造などが行われ、2000年3月2日ブレスト鎮守府付近に戦艦バルクスハイヘン博物館(Musée du cuirassé Barksheimen)として展示が開始された。展示内容としてこの艦の特徴とも言える独特の形状をした構造物である装甲司令塔､最上甲板、士官室、トイレ､シャワールーム､艦内食堂､甲板にあるトマホーク発射機等が一般展示にて見学できる。申し込みが必要な特別ツアーではバルクスハイヘン級内部である機関室や工作室､艦内発電所、射撃指令所等の見学が可能となっている。
戦艦バルクスハイヘンの同型艦
*一番艦:Barksheimen バルクスハイヘン
一番艦であるバルクスハイヘン(Barksheimen)は第二次世界大戦中に建造、就航し西アフリカ､インド洋､東南アジア等の様々な戦線で戦い抜いた艦艇である。ケーティランス王国とチェファン共和国との国交正常化に貢献した艦艇でもあり「友好艦」とも呼ばれている。戦後一度退役したものの東アジア情勢の緊張度が高まった為再就航し現代戦への適応ができるように大規模な近代化改修が施された後チェファン共和国の釜山に位置するケーティランス王国の唯一アジアにおける拠点である釜山海軍基地を母港とするケーティランス王国国防海軍アジア方面艦隊(Katirance Royaume Défense Marine Asie Flotte)通称KRDMAFに所属しチェファン共和国海軍と合同で中国近海及びインド洋等での警戒監視任務、商船護衛任務等に就いた。1990年代になりアジアでの警戒及び護衛任務を終えてケーティランス本国へ帰還し引退を遂げた。バルクスハイヘンは引退後､海軍司令部の承認を得て非営利団体へ譲渡される事となった。保存整備が行われた後にバルクスハイヘン博物館が開かれ、今現在も展示されている。尚バルクスハイヘンの名前を引き継いだのが後継艦であるバルクスハイヘンII型である。
*二番艦:Luhasiv Gina ルハーシヴ・ジーナ
*三番艦:galvana ガルバーナ
*四番艦:Genrias Biaglia ゲンリアス・ビアグリア(未起工)
*五番艦:Pa Gadoria パ・ガトーリア(改良型､構想のみ)
バルクスハイヘン級戦艦ll型(Cuirassé de classe Barksheimen type II)
バルクスハイヘン級ll型の概要
バルクスハイヘン級ll型(ケーティランス語:Cuirassé de classe Barksheimen ll イタリア語:Corazzata di classe Barksheimen II 英語:Barksheimen ll class battleship)はケーティランス王国の軍事組織であるケーティランス王国国防海軍が保有する次世代戦艦(cuirassé de la prochaine génération)である。1999年の2月にバルクスハイヘン級の前型であるバルクスハイヘン級は引退となり非営利団体に船体が譲渡され記念艦となり、現代における戦闘の変化と共にケーティランス王国に現役配備される戦艦なくなったもののバルクスハイヘン級の退役直後である2000年の9月にバーン・セングスリアフ海軍長官(Secrétaire de la Marine Baan Sengsuriaf)がとある計画を打ち出し､再びケーティランス王国において戦艦が建造される経緯となった。
バルクスハイヘンII型が建造された経緯(Comment le cuirassé de type II de la classe Barksheimen a été construit)
1999年2月、東アジア及び朝鮮半島チェファン共和国での警戒､監視､護衛任務である､「ガラードファグリア作戦」を終えケーティランス王国へ帰国し、惜しまれつつも度重なる戦いを乗り越えその威厳を保って来た戦艦バルクスハイヘンは遂に引退となってしまった。戦艦バルクスハイヘンはチェファン共和国との国交正常化に大きく尽力した艦であり、引退後はケーティランス王国の元乗組員とチェファン共和国の元政治関係者が手を組み非営利団体を立ち上げ、バルクスハイヘンは無事非営利団体へ記念艦として譲渡され､五ヶ月後展示される事となる。戦艦バルクスハイヘンが引退した直後である2000年9月28日、当時のケーティランス王国国防海軍長官であるバーン・セングスリアフ海軍長官は海軍の基礎戦闘力、現代戦における任務遂行力強化の為の計画である「xxx計画」を打ち出した。この計画ではケーティランス王国国防海軍の抜本的な艦隊編成改革であったり、新型兵器開発及び調達について述べられたが、xxx計画の中でも特に目玉となったものが「新戦艦建造計画」である。現代における戦闘で戦艦は不要ではないかという意見もあったもののかつての戦艦バルクスハイヘンが築いた栄光から賛成意見が多数を占めた。現代の海戦における主力となる艦は「空母」であり、原子力空母､小型空母､ヘリ空母と様々な種類が存在する。しかしながら本来の空母の任務目的は航空機の運用であり､艦隊の中心となり艦隊の指揮統制を取る､或いは敵艦隊に対する遠距離からの直接的な攻撃等は本来の任務ではない。何故ならばそれらの任務は空母が主力となる艦隊では空母の護衛を行う駆逐艦や巡洋艦がその任務を請け負うからである。この編成の改革として、「次世代戦艦」(cuirassé de la prochaine génération)というものがXXX計画において提唱された。次世代戦艦はかつての戦艦の火力絶対主義ではなく圧倒的な火力を持ちつつ現代戦において必須能力とも言えるだろうミサイルを用いた攻撃の正確性､電子機器を用いた電子戦での優位性を兼ね備えることにより艦隊の「眼」そして艦隊の中心となり､現代の艦隊の主力である空母に代わる強力な戦力として計画されたのが、「次世代戦艦」と呼ばれるもので一番目に設計されたのがかつて無数の争いを戦い抜いたバルクスハイヘン級の後を継ぐ「バルクスハイヘン級バルクスハイヘンII型」である。前述の通り､現代における複雑な紛争､戦争事案に適応かつそれらへの任務遂行能力を高めるために現代海戦において必須である新型の対潜ソナー､レーダーなどの探知機類であったりCIWSや長距離対艦ミサイル等､現代戦において多くの任務に適応可能な装備品がバルクスハイヘンII型には多く搭載されている。更に現代戦においても昔においても大型のが単独行動を行うという事は非常に危険な事であり一般的な作戦において戦艦などの大型艦艇は護衛を行う駆逐艦であったり巡洋艦がついて行動するのが当たり前であったが今回のバルクスハイヘンII型は「単独行動」というコンセプトも打ち出された。大型の船体に対空ミサイル､対艦艇ミサイル､対潜水艦装備などを搭載することにより様々な艦種に対して護衛艦である駆逐艦や巡洋艦がいなくとも装備している多種多様な装備により単独で対抗できるという点も重きにおかれた。更にバルクスハイヘン級には国産新型巡航ミサイルであるF-PRK10"ファングード"も複数搭載され､他の対地ミサイル或いは艦砲射撃と共に巡航ミサイルを発射すること二より標的の国家の深部を徹底的に攻撃し再起不能となるまで攻撃することが可能となっている。
バルクスハイヘン級II型の設計(Conception de classe II de Barksheimen)
バルクスハイヘン級II型は設計段階で一代目バルクスハイヘン級の技術が流用されることが決定しており、船体に関しては現代装備搭載の為に多少増大化したものの形状であったり内部構造等はバルクスハイヘン級とほぼ同様のものとなっている。艦橋に関しても形状や配置に関しては一代目バルクスハイヘンの設計が流用されているが現代戦に適応するために完全新設計となった。平時の兵装格納と甲板構造物の全てに傾斜を付けて建造を行う事によりバルクスハイヘン級II型は敵船舶や施設等からレーダーの照射或いは電波を受けた際のレーダー反射断面積(英語:Radar cross-section)通称、RCSの軽減を行い､艦全体のステルス性向上を図っている。しかしながら､現代技術の進歩は恐ろしく、レーダーの技術､電子情報に関する技術向上により、甲板構造物のみのレーダー反射断面積軽減設計ではほぼ無意味なものになった為、設計段階で船体にもレーダー反射断面積軽減技術を導入する事となった。これによりバルクスハイヘンII型にはステルス性を考慮し傾斜が強くつけられたレーダー反射断面積軽減船体(RCS軽減船体)が導入された。尚、艦全体のRCS軽減船体採用によりシンプルなフォルムとなり、レーダー波を敵へ極力反射させないような設計が完成した。満載排水量8万トンを越える驚異の大型水上戦闘艦ながらそのステルス性能は非常に高いものとなっている。更にバルクスハイヘン級II型には他艦艇とは比べ物にならない程の装甲も搭載されており、第一世代バルクスハイヘン級の装甲に加えて装甲が増加された。尚現在国防海軍はバルクスハイヘンII型に搭載するための電磁装甲を研究中である。現在研究中の電磁装甲は三種類存在し､コイル式電磁装甲(armure électromagnétique de bobine)､放電衝撃式電磁装甲(Armure électromagnétique de type impact de décharge)､通電式電磁装甲(armure électromagnétique électrifiée)の三種類が存在する。これらのケーティランス王国が研究中の艦載電磁装甲と呼ばれるものの中で「コイル方式電磁装甲」及び「放電衝撃式電磁装甲」の搭載が最有力とされており、コイル方式電磁装甲及び放電衝撃式電磁装甲とは艦部の主要装甲の外側に金属製防弾板を取り付け､これらの装着により自己鍛造弾(balle autoforgée)や自己鍛造貫徹体(pénétrateur autoforgeant)と呼ばれる弾薬を直接的に着弾させるのではなく斜めの方向で着弾させることにより主装甲へ貫通する前に貫徹体の貫通力を削ぎ、主装甲へ貫通させないという原理の装甲であり、どちらも似たような原理となっている。艦に特殊コイル或いは特殊センサーを搭載し、船体に搭載された電気回路の操作により防弾板を飛翔させ貫徹を防ぐという構造であり､これらの電磁装甲はこれと共に現代の軍事における「装甲」という面において革命をもたらすとされている。しかしながらこの電磁装甲は現状の研究段階ではセンサー､或いはコイル機構の強化の必要性であったり､装甲飛翔時の漏電事故の防止機構、電磁装甲の装甲を飛翔させる際自艦を傷つけてしまうなど度重なる問題が立ちはだかり、バルクスハイヘンII型の就航後､改装計画時では暫く開発などは続いていたが現在、バルクスハイヘン級に搭載する予定であった更に貫徹弾を防ぐための研究は2022年8月段階で中止とされている。現在のバルクスハイヘンII型の装甲厚､装甲の詳細はケーティランス王国国防海軍兵器技術開発局(Bureau de développement des armes de défense du royaume de Catirance)の機密事項となっており詳しくは明かされてはいないが､艦尾の艦載機格納庫､航空備品の装甲厚は120ミリメートルであるという事が明かされている。
バルクスハイヘンIIの艦載機と航空機運用能力に関して(Sur les aéronefs embarqués et les capacités opérationnelles des aéronefs de Barksheimen II)
かつて二次大戦を戦い抜いた第一世代艦艇であるバルクスハイヘン級には艦載機として三座型の大型水上偵察機であるロワールニューポール水上機(Hydravion Loire Nieuport)が二機搭載されていた。バルクスハイヘンII型にはケーティランス王国の軍需企業であり主にヘリコプターや汎用航空機等を国防軍へ売るBBH・ボーターリアヌ社が開発した艦載ヘリコプターである、Type08艦載ヘリコプター「ジーグリアス」が航空格納庫に合計三機が搭載されている。三機の艦載ヘリコプターに加えてバルクスハイヘンII型は海洋無人航空機運用能力(Capacité d'exploitation de véhicules aériens maritimes sans pilote)を保有しており､艦載可能な無人航空機を六機搭載する事が可能である。うち二機がケーティランス王国のゲルバーグアルファ社が開発した無人航空機である「Pxt-900a カーリアズ」であり残り四機が同じくゲルバーグアルファ社が開発した無人航空機である「Pxt-2000 シレーヌ・クロ」であり､どちらも偵察用途として搭載されている。
Type08 ジーグリアス艦載ヘリコプターMk.VII(Hélicoptère embarqué Type08 Zigurias)
ジーグリアス艦載ヘリコプターMk.VII | |
| 用途 | 対潜戦任務､輸送任務､救難任務等 |
|---|---|
| 分類 | 多目的艦載ヘリコプター |
| 製造 | ボーターリアヌ・エアー社 |
| 運用 | ケーティランス王国国防海軍 |
| 運用状況 | 現役 |
| 値段 | 281万USドル |
スペック | |
| 全長 | 19.75メートル |
| ローター全長 | 16.35メートル |
| 全高 | 5.3メートル |
| 回転翼面積 | 210平方メートル |
| 自重 | 6.897トン |
| 全備重量 | 8.055トン |
| エンジン | ボーターリアヌ・エアー社Mnix-500-Pktターボシャフト×2 |
Type08 ジーグリアス艦載ヘリコプター(Hélicoptère embarqué Type08 Zigurias)はケーティランス王国の軍需企業及び航空機開発企業であるボーターリアヌ・エアー(compagnie aérienne boaterianu)が開発したケーティランス王国国防海軍で使用されている多目的艦載ヘリコプターである。主な任務としては対潜任務や輸送任務､場合によっては対艦任務等の戦闘任務に従事している。しかしながらこれらの戦闘任務の他にも前線での救助任務や海難救助任務などにも従事していた。バルクスハイヘンII型にはType08ジーグリアス艦載ヘリコプターが二機搭載されており､主に対潜水艦任務を目的として搭載されている。Type08ジーグリアス艦載ヘリコプターは元々艦載ヘリコプターが搭載可能な駆逐艦等に搭載するための対潜水艦任務を含む攻撃戦闘任務等から海難救助任務､連絡､観測､軽輸送任務等の幅広い任務に従事が可能なヘリコプターとして開発が進められ､様々な設備のモジュラー化であったり任務遂行能力強化がType08ジーグリアスMk.VIより施されている機体となっている。バルクスハイヘンII型に搭載されているType08ジーグリアスMk.VII統合多用途艦載ヘリコプター(Hélicoptère embarqué polyvalent intégré Type08 Siegurias Mk.VII)は特別仕様機体として設計されており、設計段階では一般機に搭載されている対潜水艦任務用の装備であり標的及び敵艦船に対する水中聴音、反響音による位置特定を目的として搭載される､航空機搭載用のD-PAC850ソノブイと一般的な機体には搭載されていない対潜水艦任務用の装備品であるX-Pt-120α吊り下げ式ソナーの両方が本来は搭載される予定であったが､機体の性能上に影響が出るため他の対潜水艦任務用装備へと置き換える事となった。代わりに搭載される事となったのが機体性能に影響の出ない機上音響信号処理装置(Processeur de signal acoustique intégré)であるax-99081AF-pixが搭載されたことによりaf-px10-t吊り下げ式ソナーとkkf-90-bg-iソノブイが合計八基搭載可能となった。それに加えて新型であるpx/38kt合成開口レーダーと､px/38kt-ax-pixy-ESM電波探知装置が搭載され､現代戦に適応可能かつ特殊であり複雑な戦況でも戦い抜けるような機体が設計された。更に戦闘適応能力の向上のみではなく攻撃能力国産の向上の為に新型の空対艦ミサイルである「AxB-Lanceur-Fkt空対艦ミサイル」の運用能力を備え付けた、更にこれらのシステムを運用するためにコックピットはアナログ計器やブラウン管ディスプレイ(CRT)等が搭載されていた旧式コックピットから液晶ディスプレイ(LCD)を用いるグラスコックピット(cockpit en verre)と呼ばれる新型コックピットへと移行した。
Pxt-900a 「カーリアズ」艦載無人航空機(Véhicule aérien sans pilote basé sur un transporteur Pxt-900a "Kaaliaz")
Pxt-900a カーリアズ | |
| 用途 | 偵察 |
|---|---|
| 分類 | 無人航空機・UAV |
| 製造 | ゲルバーグ・アルファ社 |
| 運用 | ケーティランス王国国防軍 |
| 運用状況 | 現役 |
| 初飛行 | 2002年3月3日 |
| 運用開始 | 2009年10月1月 |
スペック | |
| 全長 | 7.3メートル |
| 全高 | 2.9メートル |
| 空虚重量 | 940.3キログラム |
| 戦闘行動半径 | 203.7キロメートル |
| 実用上昇限度 | 6100メートル |
| 巡航速度 | 200km/h |
| 最大速度 | 213km以上 |
| エンジン | ゲルバーグアルファ:ガリアス990ターボシャフトエンジン×1 |
Pxt-900aガリアーズ艦載無人偵察機(Drones Pxt-900a "Galiars")はケーティランス王国の軍需企業である、ゲルバーグ・アルファ社がケーティランス王国国防海軍向けに開発した無人航空機(UAV)である。開発コンセプトとして、偵察、観測、ターゲッティング､対地攻撃等の支援任務を行う艦載型無人航空機として開発されたのがPxt-900aガリアーズ艦載無人偵察機である。Pxt-900aは有人ヘリコプターであるケーティランス王国国防海軍で配備されていたガンダリア300汎用ヘリコプターをベースとして開発された無人機であり、四枚ブレードのメインローターを採用しているのが特徴である。Pxt-900aはPxt-800aの後継機体であり、Pxt-800aの三枚ブレードと比較して四枚ブレードはローターの騒音を軽減させる事ができ、その上上昇性能も四枚のブレードにより向上している。更にメインローターに関してもPxt-800aより改良が加えられている為、Pxt-900aガリアーズの最大離陸重量にPxt-800aに比較して225キログラム増加して合計1430キログラムとなっている。又、Pxt-800aガリアーズは完全な偵察用無人航空機として開発された為武装はしていなかったもののPxt-900aではスタブ・ウィングと呼ばれる小翼が搭載され、空対地ミサイルであったり空対艦ミサイル､レーザー誘導爆弾､70ミリメートルレーザー誘導ロケット弾等が搭載された。Pxt-900aガリアーズはこのような対艦､対地攻撃任務であったり偵察任務の他にもスタブ・ウィングを利用して前線へ弾薬類や医療物資､補給物資を輸送する任務も行えた。更にセンサー部がモジュラーパーツ化されており､レーザー目標指示装置(désignateur de cible laser)､移動目標インジケーター(Indicateur de cible mobile)､SIGINT電波傍受モジュール、ASTAMIDS地雷感知及び検出システム､共通戦術データリンク(Liaison de données tactiques communes)等が搭載できた。
Pxt-2000 「シレーヌ・クロ」艦載無人航空機(Véhicule aérien sans pilote embarqué Pxt-2000 "Sirene Clos")
Pxt-2000 シレーヌ・クロ艦載無人航空機 | |
| 用途 | 偵察 |
|---|---|
| 分類 | 無人航空機・UAV |
| 製造 | ゲルバーグ・アルファ社 |
| 運用 | ケーティランス王国国防軍 |
| 運用状況 | 現役 |
| 初飛行 | 2013年6月5日 |
| 運用開始 | 2015年9月1月 |
スペック | |
| 全長 | 2.2ｍ |
| 空虚重量 | 34kg |
| 滞空時間 | 24時間 |
| 実用上昇限度 | 4573km/h |
| 巡航速度 | 28.3m/s |
Pxt-2000 シレーヌ・クロ(Pxt-2000 Sirène Clo)はケーティランス王国のゲルバーグ・アルファ社が開発した偵察用の無人航空機､UAVである。シレーヌ・クロはケーティランス語において､「人魚の牙」を意味する。米国の開発したカタパルト発進型のスキャン・イーグル無人航空機の発展型とも呼ばれており、米国のスキャンイーグルと同様シレーヌ・クロは運用後スカイフックによって回収される。Pxt-2000シレーヌ・クロシステム構成は基本的にはUAVが5機に対して地上、及び艦上無人航空機管制ステーションが二ヶ所、それに対して発進用の圧縮空気タイプのカタパルトが一基、運用後回収用スカイフックが一基となっている。しかしながらバルクスハイヘン級での無人機運用システムはスタンダードなものとは多少異なっており､UAV四機に対して回収用のスカイフックが二基配置されている。これは運用後回収時の安全性と確実性を高める目的で増やされている。米国のスキャンイーグルと比較すると一回り程度大きいサイズの無人航空機であり、全長は2.2メートルとなっている。尚、シレーヌ・クロにおいてもっとも画期的であったものは本体パーツのモジュラー化である。航空機本体のパーツモジュラー化によりダメージを受け帰還したりスカイフックを使用した運用後回収時において失敗しても、短時間のパーツ交換による整備のみで再び運用可能となる。尚、パーツモジュラー化により整備のみではなく任務によって搭載装備が変更できる点も艦載型の無人航空機において非常に画期的な点でもあった。基本的には昼夜両用センサー､主翼部データリンク､機首センサー､電磁波照射により標的及び対象物を確認する合成開口レーダーの計20キロ超の装備品を搭載している。
戦闘バルクスハイヘンに続くバルクスハイヘンII型とチェファン共和国に関して。
前述の通り戦艦バルクスハイヘンは第二次世界大戦後、チェファン共和国との国交を回復する為釜山へと派遣された。この際､ケーティランス王国とチェファン共和国の国交正常化に貢献し､バルクスハイヘンによってケーティランス王国とチェファン共和国は友好国となったとされている。それ以降退役直前まで戦艦バルクスハイヘンは釜山海軍基地に配備され、ケーティランス国防海軍とチェファン共和国海軍両軍の親睦を深めたとされている。退役直前本国へ戻り､再び退役前最後の交流として再び感謝の意を示すために釜山へ向かいその後西アフリカ地域､東南アジア地域での航海を終えてケーティランス本国へ戻り無事退役となった。このチェファン共和国とケーティランス王国の国と国の仲を深めた戦艦バルクスハイヘンの後継であるバルクスハイヘンIIが海軍の軍備強化計画に従い2021年の2月に就航しチェファン共和国に位置するケーティランス王国国防海軍釜山海軍基地を母港とするケーティランス王国アジア方面艦隊に配属される事となり、戦艦バルクスハイヘンの名を引き継いだバルクスハイヘンII次世代戦艦がチェファン共和国へ舞い戻った。バルクスハイヘンIIが釜山海軍基地に配属されたことにより両軍の親睦は更に深まることとなった。2022年現在も釜山海軍基地を母港としてアジアにおける警戒監視任務に従事している。
バルクスハイヘンとバルクスハイヘンII型の軍艦旗
概要
ケーティランス王国国防海軍は国際慣習法に基づいて艦艇の国籍を示すために国旗掲揚及び軍艦旗・海軍旗の掲揚を航海の際に実施しているが戦艦バルクスハイヘン及び次世代戦艦であるバルクスハイヘンII型は、ケーティランス王国国防海軍においても「特殊な艦艇」であるため、一般艦艇とはまた別の海軍旗や軍艦旗であったりあるいは特殊な海軍旗が掲揚される場合もある。バルクスハイヘン級が用いる軍艦旗は一般艦艇では考えられないが常時使用される軍艦旗を含め五種類定められている。A〜D旗、それに加えてバルクスハイヘン級と縁の深いチェファン共和国との友好を示すためのチェファン友好旗が2022年現在､バルクスハイヘンII型において使用されている。チェファン友好旗に関しては平時においてチェファン共和国のケーティランス王国国防海軍釜山海軍基地に配備される艦艇が常時軍艦旗と同様の規律にしたがって掲揚が行われている。尚釜山海軍基地に展開する艦艇の他にもバルクスハイヘンII型のチェファン共和国慣例訪問の際にも掲揚が行われる。
掲揚に関して
一般的にケーティランス王国国防海軍は停泊中の艦艇に軍艦旗を午前七時から午後五時まで掲揚､航海中の艦艇には軍艦旗の常時掲揚､戦闘時にはガフに軍艦旗を戦闘旗として用いて常時掲揚が行われる。基本的には艦部最後部の旗棹に掲揚する。これはケーティランス王国国防海軍の配備する通常の艦艇とバルクスハイヘン一番艦バルクスハイヘンならびにバルクスハイヘンII型も同様であり通常の規律にしたがって掲揚が行われる。これはケーティランス王国海軍の規律法である、「ケーティランス王国国防海軍海軍規律法」の第28条において以下のように定められている。
「Loi sur la défense et la discipline navale, article 28, paragraphe 3 "Règles d'affichage des enseignes de guerre et des enseignes de bataille sur les navires"」
「ケーティランス王国国防海軍規律法第28条第3項"艦艇における軍艦旗ならびに戦闘旗掲揚に関する規律"」
1.ケーティランス王国国防海軍に所属する艦艇には指定された時間に掲揚を実施する事
2.軍艦旗掲揚時間を午前七時から午後五時までの掲揚と定める。尚この規定はケーティランス王国国防海軍に所属し停泊中の艦艇に限ることとし、航海中及び有事の際の艦艇の軍艦旗ならびに戦闘旗掲揚は常時掲揚を行う事と定める。
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