雑想世界　第１世界線

ロシア連邦は北アジアと東ヨーロッパに跨がって存在するユーラシア大陸北部の連邦共和制国家です。かつての存在したソビエト社会主義共和国連邦の崩壊に伴い独立したロシア共和国の領土を引き継ぐ形で独立し、その領土は極東シベリアから東ヨーロッパまで広がっています。

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ソ連からの独立後の1992年よりソ連からの慣習を引き継ぎ長らく実質的な一党独裁による政治が行われていましたが、ナワリヌイ大統領当選後の政治改革により形のみであった多党制と二院議会制、三権分立が機能するようになり名実ともに民主主義国家となりました。

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主要な産業は豊富な資源を活かした石油・ガス産業とそれに付随したエネルギー産業、次いで機械製造・金属加工産業、鋼鉄産業、電子部品、半導体製造、化学工業、食料産業と続きます。
機械製造分野については航空宇宙産業の競争力について特筆すべきものがあり、イリューシンやUAC、スホーイ等に代表される航空機メーカーや、宇宙産業においてはソ連時代よりロシアの宇宙産業を支えたソユーズロケット及び宇宙船を有するなど国際的に存在感を有していますが、未だ軍需製品の占める割合が多いなど今一つ課題の解決が滞っています。
鉱工業生産構成比に占める割合は機械製造・金属加工産業が19.1%、石油・ガス産業が17.3%、電子部品・半導体製造が12%、鋼鉄産業が8%、食品産業が6%、非鉄金属が6%、化学・石油化学産業が6%、林業・パルプ・建材業が合わせて6%、電子機器製造が5%、軽工業が3%、その他が11.7%です。
第一次産業と合わせてこれらがGDPに占める割合は38.5%程となるものの、近年ではA第三次産業が16.5%B第三次産業が7.5%C第三次産業が37.5%となるなど第三次産業の伸びも著しく第二次産業の経済規模に占める割合は徐々に減少傾向にあります。
GDPは為替レート基準においては1兆6785億6000万USD、購買力平価説を基にすると4兆3004億7500万USD、自国通貨表示では106兆9674億6000万ルーブルを誇ります。（基礎データに表記してあるのはPPPでのGDP）

GDPに占める割合に対してロシアの農業生産量は世界トップクラスであり、同時に有数の輸出国でもあります。
主要作物の生産量は小麦約8500万t、大麦2018万tと穀物生産量は1億tを上回る他、トウモロコシ1322万t、じゃがいも2950万t等、肥料投入量や天候による増減の割に非常に高水準の収穫量を誇ります。これらは中央黒土経済地域に存在する肥沃で広大な黒土地帯と非常に広大な土地により支えられており、ソ連崩壊後の畜産業の縮小により輸出量も年々増加しています。

ウラル山脈南部やクズネツク炭田等に代表される資源産出地を計画的に結び付けたコンビナート方式の重工業地帯は現在でも重工業の生産に大きく寄与しています。ノボシビルスクを中心としたノボクズネツク、ケメロボはクズネツク炭田を基礎として構築された所謂クズネツク工業地域であり、この工業地帯の属する西シベリア経済地区は連邦のGDPにおける実に15%を占めます。

前述の地域より最近構築され始めた工業地帯としてヤマルLNGプラントの周辺に建設されたヤマル工業地帯が挙げられます。これは、ヤマル半島における膨大なLNGの埋蔵量に目を付けた共産党が1970年代に開始したヤマルLNGプラントが基礎となっています。1971年当初、開発プロジェクトは分厚い氷河による採掘の妨害と船舶運輸が困難であることから難航し、ひいてはソ連財政の悪化の一因にもなりました。採算の取れる採掘が可能になったのは18年後の1989年ですが、財政悪化やペレストロイカ等の混乱によりこの頃には党内ではプロジェクトは下火になっていました。しかし近年になると、地球温暖化による氷河の融解により北極海航路の出現が予測され、更にLNGの石炭石油に対する温室効果ガス排出量の少なさによりLNGは需要が増大し、再びプロジェクトは脚光を浴びました。その後同地域の工業生産額は急速に増加、ソ連崩壊後の2005年からは企業の共同体が合同で開発を開始し、旧ソ連時代からの工業地帯と並ぶ生産能力を持つに至りました。

モスクワ国立電子技術学院を中心に築かれたハイテク企業による電子機器製造施設や半導体製造施設の密集する地域です。オングストロームやシトロニクスに代表されるロシアのハイテク企業の主要な工場が密集しており、近年の電子部品・半導体製造分野の急速な発展に大きく寄与しています。
この巨大なハイテク工場地帯もまた近年になって構築されたものでした。軍需産業からの需要に答える品質の半導体は以前は枯れた技術によって達成されてきました。しかし近年の民生半導体製造技術の驚異的な発達速度によりデュアルユースがトレンドとなり、一度国外との貿易が途絶えれば軍需産業全体が停止すると言う事態が起きかねない状況に変化していきました。これらの背景から、国内の半導体製造分野を成長させるため国家による投資が積極的に行われました。電子技術学院がこれらのプロジェクトに担った役割は技術者の育成だけではなく、優秀な学生が企業と協力し実際の製品開発に携わる制度が導入され、更なる技術革新が推し進められました。
この地域で製造されている半導体の多くは10nmと非常に高度であり、現在では3nmの加工技術とプロセスノードの構築が企業により進められています。
この地域で製造された各製品は軍需産業に供給される他、民間企業にも供給され、未だ存在感に欠けるものの国内の電子機器製造を支えています。

諸先進国に見られるようにロシアにおいても第三次産業の規模は年々急速に拡大しており、GDPに占める割合は61.5%に昇ります。第三次産業Cに至っては37.5%であり、これは第二次産業の38.5%に僅か1%まで迫るものです。
現在第三次産業で最も大規模な産業は小売・卸売業の14.8%で金額は約13兆ルーブル、成長率は2.2%です。最も成長率が高いのは宿泊・外食産業と金融・保険産業の6.5%です。宿泊・外食産業は7670億ルーブルと他に比べ規模は小さいものの今後の規模拡大が有力視されています。金融・保険産業は3兆9003億ルーブルとなり、国内資本による融資増加の促進に繋がるとして政府からの援助も受けつつ注目を浴びています。
一方、政府が強く推進する情報・通信産業については2兆ルーブル、成長率も1.8%に留まっています。これはブラウザや通信サービスについて外資系企業が提供するサービスのシェアが崩しがたく新規参入が難しいことが原因とされており、今後はプログラムやソフトウェア開発の進展が期待されています。

われら、ロシア連邦の多民族の人民は、運命を共にわれらが大地で、人間の権利と自由を確立し、市民の平和と調和を確立し、歴史上確立された国家の結束を維持、人民の平等と自決の普遍的原理より進み、祖国への敬愛をわれらに伝え、善と正義の信念をわれらに伝えた祖先の思いを尊敬し、ロシアの国家の地位を復興し、確固としたその民主主義の原則を主張し、ロシアの安寧と繁栄を確実にもたらす努力、現在と未来の世代より前のわれらの祖国への責務より進み、世界共同体に存在する我らを自ら認識し、ロシア連邦憲法を制定する。
この前文で始まるロシア連邦憲法は旧ソ連邦の崩壊から約二年後の1993年12月12日に国民投票により制定され、それ以来名実ともに連邦の自由民主主義の基盤となっています。
これらの憲法は第一編9章と第二編1章で構成され、それぞれ自由権と社会権の保証、地方自治、権力分立、世界的に承認された人権の自由の保証とそれらの不可侵等といった現代的な権利の保証と政治の在り方を定め、旧ソ連邦の一党独裁から完全に脱却した憲法となっています。
第一編
第一章　立憲制の原則 第1条-第16条
第二章　人と市民の権利と自由 第17条-第64条
第三章　連邦体制 第65条-第79条
第四章　ロシア連邦大統領 第80条-第93条
第五章　連邦議会 第94条-第109条
第六章　連邦政府 第110条-第117条
第七章　司法権 第118条-第129
第八章　地方自治 第130条-第133条
第九章　憲法の修正と改正 第134条-第137条
第二編
雑則と経過規定 全9項

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